
昔から、家を建てたり購入したりする時には、「念願がかなった」という意味でお祝い事として公表されることが多いのですが、「家を売る」ということに対しては、「借金のかたに取られたんじゃないか?」「家族の間がうまくいかなくなったんじゃないか?」などと周りから一方的に悪くとられてしまう風潮があり、あまり公表される機会が少ないようです。
そのため、いざ自分が家を売ろうと思った時には具体的な情報が得られずに「どうやって頼んだらいいんだろう?」「いろいろと手続きが面倒なんじゃないか?」というような思いが先に頭をめぐってしまい、どうしても積極的に進められないという現状があるようです。
確かにここ最近の売却では「返済不能」といったマイナスの理由によるものが依然として多く、ご近所や知人にも自分の家の売却について、あえて話をするといったケースは少ないのかもしれません。
しかし、年間約7000件と言われている札幌の中古住宅(自己居住用のマンションと一戸建)の売却の中で、その過半数を占めているのは「家族や暮らしの変化に伴った買い替え」といった発展的な理由によるものだということも事実なのです。
初めて自分の家を売却しようとする時には、まず「いろいろな実例を知ること」が大切です。自分の身近にいる人の中で「買い替え」を経験している人から売却に関する実体験をできるだけ多く聞かせてもらうことが一番でしょう。
売却の当事者とは別に、多くの売買に立ち会い、依頼された売却を成立させているのが仲介業者です。
新築で購入した方は販売会社としか面識がないので、あまり接点がないと思いますが、中古住宅の売買は個人の売主と買主との間で行われるものが大半ですのでほとんどが仲介業者を介して行われます。その仲介業者から事前に売却に関する情報を収集しておくのも得策でしょう。
購入という「瞬間」にだけ関わる販売会社に対して、売却も行う仲介業者は、家を所有しているという「期間」の中で必要となる様々な情報を持っています。
一般に「購入や売却の依頼先」といったイメージしかない仲介業者ですが、実は、いつどんな依頼にも対応できるように、「地域」や「融資」、「税制」、「市場動向」などの情報収集を日常業務としているのです。金融機関が融資の際の担保評価で参考にするのも、税理士や弁護士が相続の際に参考にするのも、じつは仲介業者の持つ実例データなのです。いわば仲介業者は「街の専門家」であり「街の相談役」でもあるのです。
上手に住まいを売却するための第一歩は「実例や事情をよく知ること」です。
さらにその上での「具体的な必要事項」や「効果的な売却方法」に関しては、次回の「住まいの上手な売り方〈後編〉」でお話ししましょう。
「住まいの上手な売り方(後編)」についてです。
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